2007年04月の記事 - ネットワーク管理者というお仕事

ネットワーク管理者というお仕事

元ネットワーク管理者のブログ。最初はネットワーク管理を中心に書いていましたが、最近はユーザ寄りのお話が多めです

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今日はちょっと気に入っている製品の紹介。
(ちなみにアフィリエイトでも宣伝でも無いのであしからず^^;)

 DNS/DHCPアプライアンスサーバ:Infoblox DNSone

国内ではテリロジー社が販売している製品です。
この製品、DNSとDHCPに特化した機器だけあって、信頼性が高く且つ管理が容易なのが特徴。
また、価格の割りに性能が高く管理できるノード数も非常に多いので、規模が比較的大きいネットワークに適しています。

ちなみに、この機器は販売開始間もない頃から導入し、要望も幾つか出させて頂いた機器。
ですので、個人的にも思い入れが深かったりします^^
中身もある程度深い所まで知っているので安心して紹介できる機器ですね。


話はずれますが、
ネットワーク規模が大きくなると、汎用機でサーバを立ち上げるよりも、
アプライアンスサーバを利用した方がパフォーマンス的にも管理面でも優れている場合が増えます。
ですから、ネットワークの規模が広がってきたら、アプライアンスサーバの導入や置き換え等を一度検
討してみる事をお勧めします。

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前回の続きです。読んでいない方はまずこちらをどうぞ。

  前回の記事→Auto-Negotiation (オートネゴシエーション) の問題



Auto-Negotiationの問題を回避する方法として一般的なのは、

Auto-Negotiationと固定設定(=AutoNegotiationは使わない)のどちらかに設定を全て統一する、

という方法です。
当たり前ですが、これでAuto-Negoと固定設定というミスマッチは無くなります。

しかし、Auto-Negotiationに設定を統一する場合は、Auto-Negotiationの失敗という可能性が残ります。
一方、固定設定で統一する場合は、接続する機器に併せて設定を変更していく必要がありますので、手間の問題があります。

上記を考慮すると、

 データセンターの様に機器が特定し易く、安定性を要求する環境
   →固定設定

 一般の会社のように多数の端末が存在し、頻繁に移動するような環境
   →Auto-Negotiation

という風に、環境に応じ方針を分けるのが現実的だと考えます。


2009/1/8追記
以前はこのように書きましたが、今では1000Base-T(オートネゴが義務付けられている)も大分普及してきましたので、データセンターのような環境でもオートネゴシエーションに統一した方が混乱せずに良いと思います。むしろ固定にしてしまう方が設定ミスの可能性も高いので怖いですね。

以上

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ネットワーク機器の便利な機能に"Auto-Negotiation(オートネゴシエーション)機能"があります。

Auto-Negotiationは、
接続した機器(ポート)間で通信速度と通信モード(半2重/全2重)を折衝し、最適なものに自動設定してくれる仕組み。
Auto-Negotiationを設定しておけば、いちいち相手の機器のポートスピードを調べて設定する必要がなくなるので、非常に良く使われている設定の一つなのですが・・・
実は、このAuto-Negotiation機能には一つ大きな問題があります。

それは、機器間で通信モード(半2重/全2重)の設定が合わないという状況がしばしば発生する点です。

これを聞くと、機器間の相性や通信障害でAuto-Negotiationがまくいかない事がかなりあるんだ?、とお考えになるでしょう。しかし、私の経験では機器間の相性や通信障害でミスマッチが発生したというケースはありません。相性があるという話は先輩からも聞いた事がありますが、ベンダーの方に話を聞くと最近はほとんど無いとの事でした。


では、何が要因でこのような現象がしばしば発生するのか?

実はAuto-Negotiationの仕様に答えがあります。

Auto-Negotiationは相手側の機器とFLP(Fast Link Pulse)というパルスを交換する事で通信モードを決定します。しかし、相手側の機器が固定設定をしている、もしくはAuto-Negotiation機能を有していない場合、このFLPパルスが相手から送られてきません。

では、どうするか。

Auto-Negotiationの仕様では、相手側の機器からAuto-Negotiationの応答がない場合、ポート設定は半2重にする事になっています。従って、片方がAuto-negotiaton、片方が全2重固定という設定を行なった場合、必ずミスマッチが発生してしまうのです。

なお、通信速度については相手側の機器がAuto-negotiaton設定でなくとも自動認識されます
(確かAuto-sensingという機能)。

参考までにCiscoの動作はここに掲載されています。

ネットワーク管理者をしていると、このような状況(ミスマッチ)をしばしば見かけます(注1)。一方で、ネットワークやサーバの教科書にはこういう事は載っていません。また、この問題の質が悪い点として、とりあえず通信は確保されてしまうという点があります。その為、ネットワーク管理者やネットワークエンジニアでもこの問題を知らない、もしくは気付いていないという方が結構いらっしゃるのではないでしょうか。


なお、発見方法についてブログに書かれている方がいらっしゃいましたのでリンクを貼らせて頂きます。

 まだAuto-negotiation設定にしてますか?

ここに書かれている通り、オートネゴシエーションによる不整合が発生しているポートでは通信エラーが多数発生しています。従って、日頃からきちんとポートステータスやエラーログをチェックさえしていれば、ポート設定の不整合を見つける事はそれほど難しくはありません。

今回は以上ですが、ネットワーク機器を新しく設置した際は必ず全ポートのステータスを確認しましょう。この問題は熟練したNEさんでも結構見落とします。



2009/2/20追記
特にWANとの繋ぎには注意して下さい。通信業者が設置するEthernet装置のポートがAutoNegoになっているか固定かを必ず確認し、Ethernet装置とそれと繋がる機器の設定を合わせる必要があります(Ethernet装置側がオートネゴならそれに繋がる端末もオートネゴ、固定なら固定に)。これを怠るとせっかく広帯域の回線を敷設しても十分なパフォーマンスを得られない可能性があります。

次回は、対策について書きます。



追記
今更ですが、
CiscoのSWやルータでこのような設定のアンマッチ状態を放置した場合、ここに書いたように通信は一応確保されますが、そのポートだけある日突然通信が出来なくなるケースを実際の現場で何度か経験しています(通信はできないのですが、リンクランプは付いたままでステータス上もリンクアップしている状態。ErrDisableの状況と似ていますが、shutdown→no shutdownでも復旧せず。また当時はErrDisable機能もなかったと思う。Cisco2514でも現象が出ていたし)。同じポートで何度も再現するので最初はポートの故障を疑いましたが、どのケースもネゴシエーション設定が整合していなかったこと、ネゴシエーション設定を合わせることで再現しなくなった事から、原因はネゴシエーション設定の不整合にあるものと思われます。既に10年ほど前の話なのでOSのバージョンアップで修正されている可能性が高いとは思いますが、同じような現象が発生した場合はオートネゴシエーション設定を疑ってみると良いかもしれません。



更に追記
注1)更に今更ながら、ギガビットイーサーネットの事について無視している事に気づきましたので補足。ギガビットイーサーネット(1000Base-T等)からオートネゴが標準となった為、ギガビットイーサーネットが普及している現在では、Auto negotiation <-> 固定というミスマッチで繋げてしまうケースはかなり減っているものと思われます。ただし、1000Baseのオートネゴに関しては相性問題とも取れる事例をネットで結構目にします(症状としてはONU<->ルータ間などで頻繁にWAN側がリンクダウンする。いつの間にか100Base-Tになっているな

ど)ので、両端で固定設定が出来るのであれば状況によっては固定にした方が良さそうです。
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(前回の続き)

さて肝心の

「ネットワークは自社で管理していくべきか、アウトソーシングするべきか」

という課題への回答ですが、この答えは会社の規模や体制、事業戦略などにより異なるものですので、ここでは書きません。各々のネットワーク管理者が考えるべき課題です。

なお、ネットワーク管理者の方でこの課題について考えた事がなければ、検討してみる事をお勧めします。もし部下がいれば、この課題を出してみると良いでしょう。

アウトソーシングという検討はある意味自分の仕事の否定にも繋がる非常につらい検討ですが、だからこそ、それがネットワーク管理者という仕事や自社における自分の役割を見つめ直す良い機会になります。

ちなみに新入社員に出すのはやめましょう。
きっと辞めちゃいます^^;

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「ネットワークは自社で管理していくべきか、アウトソーシングするべきか」

私がネットワーク管理の仕事を始め3年程が過ぎ、ネットワーク設計を任されるようになった頃、私は上司にいきなり部屋に呼ばれこの課題を突きつけられました。

当時私が所属していたネットワーク管理のチームは派遣も含め十数名程の大所帯。積極的に新たなネットワークやWebサービスなどを立ち上げ拡大路線を走っていました。しかしこの課題を突きつけられる数ヶ月前、チームの方針をほぼ一人で決めていたリーダが突然退職。そしてこの課題。分かり易過ぎて驚きと言うよりショックだったのを覚えています。

まあこのようなな事がなくとも、この課題はどの会社でも一度は選択を迫られる重要な課題。背景をいくつか挙げると


1)ネットワーク管理者を確保しにくい
 
 人事に聞くと求人をしても集まりにくいと言っていた。一方、(私の周りだけかもしれないが)離職率も高い。まあ、給料や待遇、将来性(このテーマとも関連する。つまりアウトソーシングするから不要と言われる可能性もある)を考えると、技術がある人はネットワークやシステム系のベンダーに流れるだろな。
     


2)ネットワークやセキュリティの高度化

 専門性が益々ましており、自社での人材育成や技術の継承が困難となっている。

   

3)ネットワーク停止による業務への影響が大きくなっている

 安定稼動が益々求められている一方、上記1)2)などの理由により、自社での安定稼動が難しくなっている。



4)間接部門はなるべく減らしたい

 「直接利益を上げておらず、利益が見えづらい」、「官僚化しやすい」、「人が育ちにくい(育ってもつぶしが利かない)」等、その理由は色々。ここら辺は、公務員とよく似てます。公務員ほど身は守られていませんがね。。



とまあこんな感じで、
恐らくどのような企業でも、ある意味必然的にアウトソーシングによる合理化が検討課題として挙がるわけです。


と、ここまで書いたところで、続きはまた今度。

あ~また自分のキャパ以上の難しい問題に手を出してしまった・・・orz

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前回に引き続き設備関連の用語を少し。


天コロ

  天井裏に配線を引き回す方式
  天井裏にただ転がすのでこういう風に呼ぶようになったものと思われ。
  (一部業者にしか通じないかも)


養生

  工事や機器搬入等の際、壁や柱、床などをシートや毛布などで覆い保護すること。
  事前に指示しないと養生をしてくれない業者も多いので要注意。


MDF

  ビルや集合住宅などに引き込まれた電話線の束は一旦MDFと呼ばれる
  中継器に入れられ、そこから各部屋のモジュラーもしくはIDF(フロア単位などで
  設置される中間配線盤)に配られます。
  基本的に電話会社の管轄はMDFまで。そこから先はビル管理会社もしくはユーザの
  負担になってきます。
  回線工事の際にはMDFの位置を把握しておく必要があります。


PD盤

  こちらは光ケーブル(光回線の他、フロア間や建物間に布設する光ケーブル)を収容する盤。


------
(2007/5/4追記)
沖縄のプロバイダ:OTnetさんのホームページに、引き込みの詳しいイメージ図(一戸建て、ビル)が掲載されています。
http://www.ii-okinawa.ad.jp/service/hikari/company/survey.html  

引き込みって発注後に揉めやすい所ですから、こういう詳しい情報を事前に教えてくれる
とうれしいですね^^
丁寧な仕事です。

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今回は設備関連の用語を少し。
ちなみに設備や工事のおっちゃん達との会話で覚えて言った言葉なので、スラングも含まれて居ます。

共同溝

  電気やガス、電話、ネットワークケーブル等を通す目的で作られた地中のトンネル。
  敷地が広い会社だと会社内にもある。
  これがあるとケーブル布設の度に地面を掘り返す必要が無くなる。


架空線

  電柱や建物間に張られたケーブル。
  工場など大型の車が通る場所では高さ制限などで使えない場合が多い為、
  共同溝が役に立つ。
  また、架空線の場合、車に引っ掛けれれ切断される危険がある。
  (実際、切られた経験あり^^;)


管路

  ケーブルを通す為の配管。ケーブル保護やケーブルを束ねる目的の他、建物への引き込み口など壁を通す時に使う。
  建物のフロア管など縦に通っている管は縦管と呼ぶ。
  また、エレベータやダクト、縦管などを通す為に作られたフロア間を貫通する
  空間の事をシャフトとよび、シャフトがある部屋をシャフトルームと呼ぶ。
  管路やシャフトの空きが無い場合は多々あるので要注意


フリアク

  フリーアクセスフロアの略。オフィースの床を底上げし、床との間に空間を持たせる事で
  配線を隠したフロア。配線工事もしやすい。
  ちなみに、フリアクを持ち上げるにはサッカー?と呼ばれる工具が必要
 (電話の受話器の先に吸盤をつけたような奴)


防火壁  

  火災の際に火を防ぐ目的で作られた壁で、ネットワークセキュリティに使うファイアウォールの語源。
  横の配線をするときは防火壁がないか要確認。
  昔、「フリアクのフロアだから楽勝(*゚ー゚)b」と思っていたら、防火シャッターの下だけが
  防火壁になっていて抜けられなかった事がありました^^;
  広いフロアだとこういう事があります。


今日は以上
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ネットワーク管理者というと机の前に座っていてパソコンをいじっているというイメージがあるかもしれませんが、大きい会社になると意外に多いのがネットワーク工事。

LANの配線から、ラック設置工事、光ケーブルの引き込みや管路工事、無停電電源の設置等(案外ガテン系^^;)  

その為、設備関連の知識や用語もある程度覚えておく必要があります。

例えば業者とのやりとりで良く使ったのが、

共同溝、架空線、管路、縦管、シャフトルーム、防火壁、フリアク、天コロ、引き込み口
MDF、PD盤、養生

と言った言葉(用語の意味は後で説明する予定)。こういう言葉はなぜかネットワークの教科書には載っていませんが、ビルレベルのネットワーク設計や見積り、工事の時には必ず必要となってくる知識です。また、現在の設備の状況(管路の空きや電源設備の余裕など)の空を常に把握しておく事も重要になってきます。

ちなみに、私自身、工事直前になり設備に余裕が無い事が判明し、青冷めた経験が何度かあります(前回の話に繋がりますが、これは設備との調整ミス)。ネットワークの工事日は日程変更が出来ない事が多いので、こういうミスは致命的。私の場合、ネットワーク設計の工夫でなんとか切り抜けられましたが、それでも体調に支障をきたす位大変な思いをしました・・・orz

話はずれましたが、こういう苦労をしない為にも設備関連の情報は常に把握しておくべきですし、それに合わせた設計をしておきましょう。
なお、ネットワーク機器を販売している大手企業では、ネットワーク機器の設計や設定を行なうネットワークエンジニアと、配線や機器設置など設計施工を行なう建設担当という形で分業しているケースが多かったですね。
建設関連の話は建設担当にお任せという感じのところもあり、少し羨ましかったのを覚えています。

 
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前回の続きです。

総務や設備でネットワーク管理を行なう一番のメリットは、効果的なオフィス作りが出来る点です。

一方で、ネットワーク管理者がネットワーク環境を考える上で一番考えなければいけないのは
「どうしたら働きやすい環境を提供できるか?」
という点です。

昔はLANのポートの配置を工夫したりDHCPを導入したり、といった工夫しか出来ませんでしたが、ここ最近では無線LANやIP電話等の登場により選択肢が大きく広がっています。また、それらをうまく使えば業務効率の向上に大きく寄与できる状況にあります。

しかし、ただこれらを導入すれば良いかというとそうではありません。
例えば、無線LANを活用した新しい業務スタイルを提案しようとしても、オフィスの作りがそうなっていない事が多いからです。逆に言えば、真に業務効率の向上を図ろうとしたら、ネットワーク管理者もオフィス作りから考えるべきなのです。

一方、オフィスのレイアウトなどの検討は総務や施設といった部署の管轄。従って、ネットワーク管理者が情シスにいるような場合は、部署間のプロジェクトを組み推進していくわけですが、部署間の共同プロジェクトは、部署間の壁や各々の利害関係もあり、起こすのも推進するのも非常に大変。。

しかし、総務や施設でネットワーク管理を行なっていれば、上記の弊害は(ゼロとは言いませんが)かなり小さくなります。また、情報共有が簡単に出来ますので互いの技術を活かす事ができ、新たなアイデアも浮かぶでしょう。

総務や施設でネットワーク管理を行なう弊害としては、情報システム担当者との距離が開く事ですが、こちらこそシステム開発のプロジェクトに一担当として加われば良いだけです。

ちなみに今回はオフィス作りを例に上げましたが、セキュリティ対策という観点でも、施設や総務との関係は密接です。効果的なセキュリティ対策を行なおうとしたら、社員の入室管理から考えなければならないからです。この点でも施設と総務と一緒にメリットは多大です。


(2008.7.27 追記)ここでは、ネットワーク管理者とシステム管理者を区別していません。つまり、システム管理者も総務部門が最適だと考えています。


以上。
ご意見ご感想などありましたらお気軽に^^

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